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不当な監査結果 知事に抗議する

不当な監査結果
監査委員は「行為義務違反」を問われる?
知事に抗議 善処を求める



平成29年5月24日

奈良県知事
荒井正吾殿
         請求人 北葛城郡王寺町太子1-10ー15
                       一 村 哲 司
         請求人 奈良市青山八丁目277
                       厚 井 弘 志
                   
   監査結果に対する抗議と善処のお願い

拝啓、平素は奈良県政に格段のご尽力を賜り厚く感謝申し上げます。
さて、平成29年5月19日付(監 第26号)の住民監査請求(奈良県会議員の政務活動費)に関する監査結果は監査委員の「行為義務違反」(注)を問われる程度に粗末な内容と考えます。監査の実態を一部ご紹介致しますのでご賢察頂きまして監査委員に対して監査結果の訂正等を指示されることをお願いします。
理由は下記の通りです。
(1)米田事務所電気代について
 米田事務所(政務活動、後援会活動の事務所)の電気代が米田議員の妻が
 代表の同族会社近畿運輸㈱へ支払っている事について
 1.電気代の発生額が不明であること
 2.事務所の建物には米田議員の3つの同族会社が入居しているから建物全体の電気代であるならば入居者全員で合理的に按分する必要があることなどを明らかにする事を求めましたが、監査結果はこの点には何も触れずに「事務所の賃借料は政務活動費を充当しておらず」としながら「近畿運輸㈱から一室を賃借し、賃料とともにその部屋に付随する光熱水道費を同社からの請求により支払っているもので問題はない」と意味不明な判断を示している。
 賃借料の充当はないという一方で「賃借料とともに」電気代は払っていると言う。電気代の中には賃借料が入っているとも解釈できるもので判断根拠が曖昧である。
入居者按分の根拠も不明であり、結果として実質的な監査はなにも行われていないと言わざるを得ない。監査委員は少なくとも、こうした光熱費の支払制度の適否についてコメントがなければならない。
 不公正且つ不誠実な監査と言わざるを得ず、これを監査結果と受け止める事はできません。
 裁判に訴えたら良いという問題ではないと考えます。
(2)田中議員の監査結果について
  監査結果はすべて「・・とのことである」で判断している。自ら確認した   のでなく議員の申出を聞くだけで判断している事が伺える。責任逃れとも受けとめられるもので、適切な監査が行われていない事は明らかです。
① SDカード 26,950円は使途不明との請求に対して監査結果は「2枚とのことである」という事が分かっただけで、問題なしの判断を示している。市場では16ギガが1000円未満の今日、1枚13,475円の使途を確認せずして何の監査と言えるのであろうか。
② 郵便局への支払いが毎月2回(一回1-2万円)については使途不明との請求に対して「政務調査関係の事務連絡等の発送代金とのことである」の記述だけで問題なしの判断を示している。他の議員も切手購入はあるが、その用途はその時発行した広報紙の郵送代で使徒は明確である。毎月2回規則正しく何の事務連絡が行われるというのか不明のままである。実質的な監査が行われたとは思えない。
③ ガソリン代 監査結果では「全て本人が使用したとのことである」とのことで判断しているが年69回の給油実績(連日の給油や朝早い日帰り東京出張の時の給油など)等請求人も関連するDATAは提供した積りです。本人以外が利用していることは既に明らかにされているし、燃費から走行キロ数を明らかにし、登庁日、調査日64日を併せ考えれば物理的な議員本人の走行可能キロ数が推定でき、適否の判断は出来る筈である。(請求人は使用車種不知)
「とのことである」の判断しかできないとすれば情けない。
➃ 航空券代 搭乗券を領収書の代わり提出している事について往復割引が適用できる切符だから往の切符代と同一とみて「問題がないと判断した」
この処理が問題がない筈はないというべきで、監査委員としての適格性が疑われる。この様な監査は政務活動費の不適切な運用を助長することにもなりかねず、懸念されるところである。
3.広報紙、事務所賃借料について
監査結果で平成25年度の広報紙、賃借料について一審で1部違法性が認められたが現在二審で控訴中であるからを主な理由に今回の請求は問題なしとしているが、それは別件である。平成27年度分について監査委員自らの判断を示すべきである。
広報紙について外形的事実が示されていないとの指摘もあるが、広報紙の現物を示しているものもある。例えば、川口議員の後援会が発行す広報紙の支出1/2充当について「後援会が発行名義人となっている広報誌であってもその内容が議員個人の県政報告である」とし問題なしとする判断は信じられないし、(紙面割合が50%を超えることは誰の目にも明らかである)、又、田中議員は1部チラシ折込料について20%の目的外支出を認める訂正届を提出して(20%は請求人が査定した按分率)いるにも拘らず、「広報費100%充当することには問題ない」との矛盾した(間違った)判断を示している。田中議員には他に5件の広報紙に係わる支出があるから(内容は訂正届と同程度のもの)100%充当を認めている監査委員の立場からは他の5件の支出について按分率の確認をすべきである。
議員から言われる部分のみ対応している事の証である。
(3)判例から見る監査委員の責任
  監査委員の法的責任が問われる判例はすくないと言われていますが、福井地判 H14.7.10判例地方自治237号27頁(2003年 )によれば「監査委員がその請求を実質的に妨害する意向であえて不当な判断をするなど、その本来の権限を超えて著しく濫用して違法に却下した様な場合に違法と評価することが相当とする」があり、常識的ではあるが監査結果については一定の限度を超えた場合には相当な責任が問われるものと理解できます。
監査委員は自治体の執行機関の1部であり、内部監査の役割は違法行為の存否を主体的に、一次的に判断することを求められております。
仮にも、一方に偏する様なことは許されず公正・公平にその職責を果たす義務があるのは当然です。不当な監査結果は結果的に県民に対しては事実を歪められた情報を発信する事にもなります。
監査が適切に機能する事が自治体の健全な発展を支えるものであるだけに現状は懸念される状態と言えるのではないでしょうか。
ご賢察の上、善処をお願い申し上げます。
                              以上。


(注)紺野卓 筑波大学審査学位論文 
  「住民訴訟と監査委員 監査委員の責任との関連において」 から抜粋
この主張を地方公共団体にあてはめて監査主体の過失責任を検討するなら、監査委員が なすべきであった行為をしなかった場合、すなわち適正な監査を実施すべき「行為義務に 違反」した場合に過失責任が発生するという理解が素直な解釈であると考える。すなわち、 「心理状態」よりも「行為義務違反」の概念を中心として、基本的に監査委員は、長や住 民監査請求等による請求を受けるまでもなく適正な監査を実施すべき義務を負っており、 この義務に違反した場合に過失責任を問われる可能性があるという理解である。過失責任 の可能性を検討する上で、「行為義務」は地方公共団体の監査委員が行う監査行為全般を包 含する義務と考えることができる。
https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/index.php?action...id...

        

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by naraken-ombuds | 2017-05-24 20:59 | 監査請求・住民訴訟 | Comments(0)
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